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健康コラム

生ごみは蘇える(下水道と糞尿の資源化について) ④/6回シリーズ

小田原市環境ボランティア協会の会報「エコポスト」(H21.12.23発行)に、掲載いたしました。

小田原市の場合、未整備の20%の地域は、処理場まで距離もあり、田園地域でもありますので、下水整備は絶対にするべきではありません。

また先日テレビで、道路が突然陥没することが、年間4700件もあると報道されていたが、
その原因が何と、下水道管の老朽化から、土砂が流されてしまうのだと言う。

やはり環境のことを考えると、物をごみにしない人間力が大切だと強く思います。

  

生ごみは蘇える(下水道と糞尿の資源化について)④/6シリーズ
家庭倫理の会小田原 岩見さん


 以前から、便所で用を足しジャーと流すことに、二重の勿体無さを感じています。

期せずして、下水道料金値上げが話題となっていますので、経済、環境の両面から検証したいと思います。

 小田原市の下水道、人口普及率は、80.2です。昭和34から平成20年度までの、市の下水道整備総事業費は、約1362億円。(汚水の下水管費約903億円、寿町終末処理場約142億円、県の流域下水道施設の市負担分約81億円、雨水の下水管費約236億円)。ちなみに、平成20年度の下水道事業特別会計の歳出は、約99.3億円です。(整備費20.2億円、ランニングコスト等の維持管理費約18.4億円、公債費約60.7億円)。

 市長の日記12/2(水)号には、一般会計から毎年30億円近い繰入が本市財政の大きな負担であり、老朽化のため維持管理に今後莫大の費用が発生すると記されています。

 環境面では、水洗便所で水道水で流される糞尿は、終戦前までは大切な肥料として利用されていた。(1954年「都市清掃法」に基づき屎尿処理制度が導入され変わった)

 【地球を救う屎尿分離、回収資源化方式】 松井三郎 京都大名誉教授 ㈱松井三郎設計事務所 代表によると、

     尿はそれ自身で、窒素、リン、カリの植物三大栄養素を理想的比率で構成している液肥である(Na塩濃度が高いので希釈必要)

     中国のCo2排出量増加の原因の一つは、化学肥料製造にあり、大気汚染や河川湖沼の富栄養化にもつながっている。

     屎はメタンガスの資源となる。メタン発酵が終わった屎は、コンポストを行い土壌肥料となる。

     屎尿処理は、資源回収に向かうのが、21世紀の人類の道である。

     合併処理浄化槽の不経済を改善するのに屎尿分離トイレの導入が考えられる。

     分離屎尿はバキューム車で回収し、資源回収工場にて家庭の生ごみ、家畜糞など有機資源と同時に発酵、資源回収が可能となる。

糞尿の資源化と言っても、そのまま昔に戻すのではない、衛生的で臭くもない。今、環境、経済の両面から、この循環するシステムに変更して行くことが、急務であると思えてなりません。

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