本田圭佑が日本を憂い語った「愛国心」
平成24年9月6日の「日刊スポーツ」の1面に、本田圭佑の独占メッセージが掲載された。
9月上旬に、所属するCSKAモスクワ練習場の取材エリアで激白した内容です。
「今の日本をどう思うか?」の質問に、車のエンジンを止め、堰を切ったように話し始めたそうだ。
その内容を一部抜粋します。
海外に出たら、日本は本当にいい国だとあらためて思う。
モノのクオリティー、サービス業、すべてにおいてディテールにこだわっている。
ここが、何につけてもアバウトな外国とは違う。
これはオレの価値観が日本人寄りだから、という理由ではないと思う。
外国人だって日本のサービスを受けたら絶対にいい思いをするはず。
その点で、日本は世界トップだと認識している。海外に出てから、感じるようになった。
それと同時に思うのは「これを築いたのは誰なんだ?」ということ。オレたちではない。
こんな裕福な今日(こんにち)の日本があるのは、先代の人たちの頑張りのおかげだと思っている。
それなのに浪費した揚げ句、責任のなすり合いが、どの場面どの分野でも繰り広げられているように見える。
海外から見ると、より一層、強くそう感じる。
なんでここまで言うのか? オレは愛国心というのか、そういう気持ちが強い。
韓国人が韓国を愛する気持ちに、日本人は負けているんじゃないか。
これは政治的な問題ではない。
単に自分の国を愛しているか? という気持ちをくらべると、
日本は韓国よりも劣ってるんじゃないか、という気持ちにさせられた。
リーダーがいない。そろそろオレたちの世代が、本物が評価される時代をちゃんと作り出すべきだと思う。
本物の定義・哲学を若い人たちがそれぞれ持っていないといけないと思う。
そういうアイドル文化は日本、厳密にいうとアジア圏くらい。
最大の問題は支持する側にあると思う。
イベントなどでワイワイ、キャーキャーと楽しむのは構わないけど、
そうやって楽しい空気を享受できる平和というものをはき違えてはいけない。
今のこの状態は「平和」というより「平和ぼけ」なんじゃないか、と思う。
オレの価値観では、平和というものは自分たちの手でつかみ取るもの。
本物とは何かということに対してもっと真剣に考え、議論する必要があるんじゃないか。
本物について、海外でこんな経験をした。
海外では1度応援し始めた人を、最後までしっかり応援する文化がある。サッカーでも同じ。
いい時はまつりあげて、少しでもだめになったら捨てるように扱うのは日本だけ。
監督や選手も「君たちはあの選手がどれだけ貢献してきたか忘れたのか?」という論調。
これこそ、本物だと思った。
オレも日本国民。政治のことを語る資格があるはず。日本をこうしたい、と思うことをしゃべる。
それが真剣な発言だったら、足を引っ張るんじゃなく、議論する環境をみんなで前を向いて作っていくべきなんじゃないか。
今は、何でもネガティブにとらえ、悪いところをクローズアップしてしまう。これは日本の悪いところだと思う。
もっと素直にならないといけないし、もっと謙虚にならないといけないと思う。
もちろんオレはサッカー選手。
サッカー選手としてピッチの上で結果を出す、それが今の自分に一番求められていること。
そこはもう最低条件だと感じている。
結果を出さないと意味がない世界で生きている。
オレは言い続ける。これがオレだから。「何を本田、エラそうに」と批判されても、構わない。
そうやって生きてきた。それが本質だと思っている。
誰にでも意見を言う権利があるということを、伝えておきたい。
「サッカー選手で、日本代表の本田だから言える」のではない。
オレたちの世代も、みんなどんどん意見を言ってほしい。
そして、みんなが聞く耳を持ってほしい。
オレは今、そう言いたい。
以上が抜粋の文章。
抜粋したつもりだが、こんなに沢山になってしまいました。
是非、本田のすべてのメッセージを受け取って下さい。
日刊スポーツ掲載の全文はここをクリック
僕は、本田が好きだ。彼がここまで有名になる前から、あるマスコミの報道を見て気になっていた男だった。
そして今、ホンダのメッセージを読み、感動して涙が流れた。彼は本物の大和魂を持った素晴らしい男だった。
思いのほか長文だが、是非、多くの日本人に読んでいただきたい。
そして感動したら、自分の出来ることを通して働こう!日本のために、否、世界のために!
僕らは、すごい時代を、使命を持って生かされているのだから!!
本田、ありがとう。貴方は日本の誇りです! 心から感謝します。