新型コロナウイルスと入浴の効用
日本人の、新型コロナウイルスの死者数が、著しく少ないことが注目されています。
日本人の衛生観念、お風呂好きにも、その秘密があるように思いました。
今、欧米を中心に、新型コロナウイルス感染のパニック状態です。
日本でも、あまりにも長期なので、ストレスでヘトヘトです。
こんな時こそ、湯ぶねに顎までつかり、免疫力を高めませんか。
・「まず入浴の効果は、体の芯まで温めてくれる温熱作用です。血液は約50秒で全身をl周巡ると言われます。」
・「入浴後も体温は上昇を続けますが、血管が拡張しているので熱放散しやすく、1時間半ほどで体温はスーッと下がっていきます。体温の高低差は眠気を誘うので、このタイミングで布団に入ると、寝つきがとてもよくなります」
また、免疫力を高める「成長ホルモン」が多く出る、最初の3時間の眠りがぐっと深くなり重要です。
・入浴後も体の深部の体温は上昇し、その後、下降。
深部体温の高低差は速やかな眠りに導いてくれ、眠りの質そのものを高めてくれます。
(コタツでのうたた寝は風邪のもと、深部体温が下がらないのが原因)
・「疲れて1分でも早く寝たいと思う日もありますが、でも、30分多く眠るより、さっと湯船に浸かって充実した眠りを得るほうが、体は元気になれるのです」
入浴を上手に利用して上質な眠りを得ることで、疲労回復と免疫力アップを!
『風呂は食器洗い洗浄機ではない!』 誠敬会クリニック院長、吉野 敏明氏のブログより抜粋
入浴の目的を体の『洗浄』と思っている人があまりにも多いが、洗浄はあくまで目的の一つです。
・入浴の最大の目的は、①体に水圧をかけること、そして②体温を上昇させて末梢循環をあげること及び免疫力をあげること、そして③浮力で体重を軽くすることです。
・西洋医学では、体の末梢循環を下げることはできても、末梢循環を上げることは不可能です。
ロキソニンやボルタレン、市販のセデスバファリンなどNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬、解熱鎮痛剤)は、全て血液の末梢循環を悪くします。女性が生理痛でNSAIDsを飲めば飲むほど、子宮内膜の血液循環が悪化しますので、生理痛はどんどん悪化し、まさに悪循環になります。
また、ステロイドもNSAIDs以上に血液循環を悪化させますので、アトピー性皮膚炎などは、付けて使うほど皮膚症状は悪化して汗腺が減少して皮膚からのデトックスもできなくなってしまいます。末梢循環が悪化すれば、末梢の体温まで下がり、冷え性にもなってしまいます。
・しかし、漢方薬であれば、末梢循環を改善することが可能である事に加え、西洋医学では不可能な(西洋医学の医師には想定外の事実ですが)、体温上昇をすることが可能です。八綱弁証により証を立ててから投薬しますが、たとえば十全大補湯などは平熱を37度ちかくまで上げることが可能です。
・体温が1℃さがると、白血球機能(免疫)はなんと37%も低下、基礎代謝は12%も低下、
体内酵素の働きは50%も低下します。当然、癌やアレルギーを発症しやすくなります。
入浴の目的は、末梢の血液・リンパ系の循環をよくして体温も上昇させ、癌の予防やアレルギーの予防をすることです。ですから、低温の風呂に長く入ってもリラックスすることはあっても、深部体温が上昇しなければ無意味です。
むかしの銭湯などは、みな43℃くらいという、高温でした。40年以上まえは、こんなに癌やアレルギーや自己免疫疾患はありませんでした。
・体がストレスを受けたときに、体内で増えるのが「HSP(ヒートショックプロテイン)」というタンパク質です。HSPには、免疫細胞を強くしたり、ダメージを受けた細胞を修復したりなど、生体防御に深くかかわっている物質です。HSPはいろいろなストレスで増加することが分かっていますが、なかでも効果があるのが熱刺激です。特に、お風呂や温泉といったマイルドな加熱は、HSPの増加に役立ちます。
・入浴のもう一つの目的は体に水圧をかけること。
水圧がかかることで、むくんだ下肢(ふくらはぎなど)に貯まった疲労物質を体内にもどし、腎臓で濾過して排泄を促します。水圧がかかることで、腎臓にも膀胱にも圧力がかかるので、おしっこが出やすくなるからです。
よく、小さな子供がお風呂に入れるとおしっこをするのがこの理屈です。
・最後は、浮力によって重力から解放されることです。アルキメデスの原理で、風呂に入ると体重は十分の一に減ります。浮力がかかると造血能があがり、新しい血液がうまれます。当然、免疫力もあがりますし、貧血にも対応可能です。
・貧血の女性が、ぬるい風呂で半身浴をして上半身の体温をわざわざ下げ、浮力もかけないで造血をせず、むしろ乳房の温度をさげて乳がんを発症させるような生活習慣をしている方を、当クリニックでも散見します。
・風呂は熱い温度で顎までつかり、浮力をうませて水圧をかけてはいるのがよいのです。
低体温はうつ病にも関与すると言われています。
末梢循環を改善し、体温を上昇させてうつやアレルギーや癌、自己免疫疾患などにならない、36.5℃以上の平熱にする習慣を、正しい入浴は作ります。
新型コロナウイルス感染の早期の収束を願います。
今迄の例で、5月ごろ温かくなり湿度も上がってくると、ウイルス疾患が激減した理由の一つが、
人間の免疫力が向上してくるところにあると思い、期待しています。
冷えにはくれぐれも注意しましょう!
以下は、「みんなの健康手帳」からの抜粋です。
免疫力を効率よく高めるには、腸の働きを改善する=「腸活」が非常に重要になります。
というのも免疫細胞の約60%は腸内にあるためです。
また、幸せホルモンの「セロトニン」の約9割が腸内で分泌されています。
腸活には、以下のとおり、いくつか方法がありますが、一番簡単なのが、単純に腸を温めることです。
(1)腸マッサージ
(2)水を飲む
(3)食物繊維を摂取
(4)適度な運動
(5)質の高い睡眠